注目
EP9
皇帝を復活させるために、シスエターナルはパルパティーン家の血を欲していた。ベストゥーンのオーチに探させたが、レイは見つからなかった。パルパティーン家の血が敵に渡れば脅威だ。
フォースライトニングは遺伝する。アナキンは電撃を放てなかったので、ベンに遺伝していない。対照的にレイには遺伝している。近いうち、レンにフォースライトニングを伝授する気だった。
シスエターナルの究極の目的は復讐。帝国を滅ぼした反乱にシスの復讐をもう一度果たす気だ。シスの信者たちは銀河の覇権を握るべく来るべき時に備え、辛抱強く待っていた。死ぬ覚悟ができている。
その沸々した怒りに皇帝は満足している。
ファーストオーダーの軍勢は疲れている。援軍を求める筈だ。
レンの前で艦隊をぶら下げれば、操り人形が出来上がる。
強硬な侵攻作戦で銀河を怒らせた今、体制維持に苦労していた。ファーストオーダー内の統制にも苦労している。そういった悩みを一挙に解決してやり、若き肉体を皇帝に差し出させる。条件はレイの始末だ。
皇帝の力は急速に衰えている。シスエターナルは長年の試行錯誤で皇帝を蘇らせたが、完全ではない。16時間以内に新しい肉体を手に入れる必要がある。スカイウォーカーの孫か、無理なら皇帝の孫娘どちらかの肉体。
周到にも、無理な場合も想定していた。二人とも独裁者にはできない、互いに権力を分かち合うなど不可能だ。
スカイウォーカーの子孫と皇帝の孫を対峙させる試みは大変有益だった。
エクセゴルで多くの信者を喜ばせた。二人は共謀して、時には戦い、時には理解し、時には分かち合い、時には好意を持った。
これまで銀河中の数多くの二人を目の前で争わせ、対立を助長して帝国の益にしてきたが、これ程までに皇帝を満足させる関係はなかった。銀河で最もフォースの強い二人。いずれ互いのフォースを炸裂させて、戦わせる。
スノークが不意を見せるというシスエターナルが仕組んだ罠を、二人は見事にクリアした。これがスノーク最大の役目であり、シスを継承する上で、的確で力を持つに値するか見極める試験だった。互いが共謀して皇帝に刃向かってきたら、危険である。力を煽り過ぎたら、手に負えなくなる。
スノークがベンソロについて知っている事は全て皇帝に筒抜けだ。
長い間、ベンソロを観察して鍛えてきたが、ルークスカイウォーカーが懸念していた通り、血に酔いしれ力を渇望している。素晴らしい逸材だ。
ファーストオーダーを素早く統合している。皇帝の御膳立て通りだ。
しかし、こいつはスノークを欺いた男だ。皇帝を欺けるかもしれない。警戒しなくては。
ルークとレイアがレイを訓練していた。フォースを理解するごとに、ダイアドの結び付きは強くなっていく。
レンは、レイがパサーナにいる事を突き止める。レイはフィンとエクセゴルを探している。レイには逃げられるが、チューバッカとシスの短剣を確保、ファルコンを拿捕した。
なんと逃げたレイを乗せた船は、過去にレイの両親を連れ去った船であり、短剣はオーチがレイの両親を刺した武器である。船の所有者オーチは、短剣にエクセゴルの在処を掘っていたが、レンの戦利品になった今、レイたちはエクセゴルを見つけられないだろう。
しかし、想定外にも短剣に掘られた内容を3POが記憶していた。
レン騎士団の捜索で、キジミにいたレイを再び追い詰める。チューバッカを餌にレイを誘い込んだのだ。二人はダイアドの続きにライトセーバーを振る。
皇帝に教わった通り、レンはレイの記憶をおちょくる。次第に皇帝への復讐心が芽生える。両親を殺した主犯こそ皇帝であり、レイの祖父である。レイとレンはダイアドのルーツ、自分たちがファースの一対である事を理解する。
レンはレイの復讐心を利用して、皇帝を滅ぼす目論みだった。その後、自身の弟子にして二人で王座に君臨したかった。
レイの怒りに皇帝は満足していた。この怒りを焚き付けて皇帝自身を滅ぼし、第二の女帝にさせる。皇帝の本当の計画を見抜けないレンは、自身が皇帝に裏切られる事に気付かない。
3PO の復元した記憶を元に、エンドア星系のケフバーにあるデススターの残骸に行き着く。エクセゴルの手掛かりウェイファインダーを見つけるが、待ち受けていたレンに破壊されてしまう。エクセゴルに行くには、自分と来るしかないとレンは主張した。再びライトセーバーを交えるが、途中レイアの死を感じる。
レイアの死が、レンがレイを始末するのを阻止する。皇帝は歯軋りした。タイミング悪く、レンを暗黒面から解放してしまう。こうなったら、代わりにレイを暗黒面に落とすまでだ。プライド元帥に命じて、ファイナルオーダー計画を早める。
皇帝が待ち受けるエクセゴルに、レイは単身やってきた。レンのもう一つのウェイファインダーとルークのXウィングを使ったのである。
レイを追って、レジスタンスの軍勢もエクセゴルに奇襲をかける。
オーチの船にいたドロイドD-Oの記録を使ったのである。
復讐を待ち望んでいた皇帝は、レイを歓迎する。両親の復讐こそ皇帝の目的であり、自身を葬って欲しかった。レイを第二の女帝にする気だ。
復讐すれば、レジスタンスを救えると約束すれば、レイが手に入る筈だ。
しかしそこにレンが駆けつけてくる。ダイアドを通じて、二人は二人だけの存在として共謀、皇帝に歯向かってくる。これは皇帝が思い描く最悪の事態だ。
シスエターナルがダイアドに満足していたツケでもある。
怒り狂った皇帝はダイアドを断ち切り、二人からフォースを力づくで奪う。
シスの信者たちは、皇帝の怒りが制御不能になった。
帝国を滅ぼした反乱にシスの復讐を果たすべく、シスの信者たちはレジスタンスに反撃する。長年、シスエターナルが溜め込んだ軍備と怒りにレジスタンスは苦戦するが、ランドがコアワールドにいるボランティアを引き連れ、加勢した。
実はファーストオーダーは恐怖を煽っているだけで、実際の兵力は弱いのだ。ランドたちはそれに気付いた。シスの艦隊をエクセゴルから展開させてはならない。
これは皇帝の計算外であったが、30年我慢していたフォースライトニングで、無力化する。これはレイとレンから奪った力である。
制御不能のダークサイドを暴発する皇帝に向かって、レイは止めを刺す。
余りの破壊力に、レイは死んでしまうが、皇帝を葬った。
レンは命と引き換えにレイを甦らせ、フォースになる。
シスエターナルは総崩れになり、銀河全域のファーストオーダーも降伏していく。
二度目のシスの復讐は阻止された。