共和国は民主主義の下、自由を享受してきた。その傍に守護者のジェダイが存在しており、研究したフォースの力を社会に役立てていた。
その過程でフォースを利己的に行使するダークジェダイが出現する。フォースの力を抑制するのは無駄にするのと同じと考えていた。次第に騎士団内部で敵対するようになり、シスと呼ばれる。しかし、権力の獲得を目的にしていた為、味方のシス内部でも敵対し合うようになる。何度か戦闘になり、結果的に一心同体のジェダイが勝利して、シスは壊滅する。民主主義の脅威はなくなったとジェダイは安堵した。
報酬としてジェダイは元老院から様々な特権を与えられ、その力は絶大になった。元老院の要請で動き、最高議長との関係は重要である。元老院に議長を通じて助言する立場として、どの司法組織にも属さない。彼等のフォースの用い方は教条的なシステムとなった。
しかし、その裏でシスの暗黒郷は一人を残して生き残っていた。彼はシスの教義を2人のみで存続させる秘密主義を採択する。 かつてのように権力の獲得が存続理由になると、また内乱が起こると考えたからだ。シスマスターの野望を実現する教義となる。その力を渇望して受け継ぐのが、もう一人の弟子である。弟子は絶対的な忠誠を誓っている反面、いつかは師匠の不意をついて裏切り、新たな師匠になるのをわきまえている。師を倒したい野望が、シスオーダーを存続させる真髄である。師匠が弟子の裏切りを事前に見抜くので、裏切られるまで、弟子を酷使して教えを叩き込む。従って弟子は強くなる。師匠は弟子に対して不意を見せず、シスの教えを全て教えない必要がある。裏切りを奨励する師と弟子の間には常に危険が伴う。弟子は知識を納得するまで体得し、師匠を不意をついて殺害するのである。弟子は師匠からすべてのシスの教えを伝授されなければ、師匠に勝る力を手にしたことにはならないのである。
シディアス卿は新たな弟子を迎えたさえ、歴代のシス卿とは違い、かつての自分のように己を倒したい弟子を警戒していた。シディアスの弟子は所詮シディアスの野望を叶える為の駒に過ぎず、弟子が死ぬ度に新しい、より有能な弟子が迎えられたのだ。 二人のシスに強大な敵が出現したら、その敵を味方につけ今の弟子を切り捨てる。
帝国勃興前、ジェダイが守護する共和国のルールが時代の流れに対応できずに腐敗した。ジェダイは善と悪が共存する事を意識していなかったので、シスが出現しても警戒しなかった。シスはそこに付け込み、身分を偽り、安易にジェダイに近づき、弱点を探った。そして二人のシス卿はクローンウォーズ計画を実行、ルール自体を変容させて、古いルールに固執するジェダイへの復讐に成功するのである。
1. 第三者がシスの師匠である事を、ジェダイが知らない場合の闘い
コルサント上空戦の前、シディアスはティラナスにもし危なかったら自ら戦いに介入すると嘘をつく。パルパティーンは手枷を外させないまま、ドゥークーの存在をジェダイに気づかせ、戦いに導いた。その際、パルパティーンは武器を携帯していない。
アナキンはシスのドゥークー伯爵を倒そうとし、ドゥークーはシディアスの計画通りに、わざと負ける演出をする。ティラナスはアナキンを二人目の弟子にするのだと誤解している。第三者のパルパティーンがシディアスであることを知っているのは、ドゥークー伯爵を除いていない。
囚人としてのパルパティーンの言う通り、アナキンがドゥークー伯爵に止を刺せば、力量がある証である。
仮にアナキンがドゥークー伯爵を殺すのを躊躇い、ティラナスがシディアスに助けを懇願しても、手錠を外せないパルパティーンとしての演技をすれば、アナキンにはパルパティーンの正体がわからない。
2.第三者がシスの師匠である事を、ジェダイが知っている場合の闘い
エンドア上空戦で皇帝は策略を巡らせて、ルークに殺されそうにわざと唆す。それを見ているヴェイダーが、皇帝が死ぬことを恐れてルークとの戦いに挑む。ヴェイダーは皇帝を殺す野望を失っており、ルークを二人目の弟子にするのだと誤解している。またヴェイダー自身、皇帝に裏切られる事を警戒していない。
皇帝にとっては、裏切る野望を持たないヴェイダーなど無用の怪物なのだ。そこでヴェイダーに対するルークの対抗心を増幅させ、ルークにヴェイダーを始末させようと考えた。
勝利に必要なのは、怒りに身を委ね我を忘れてまで勝とうとする行為である。これはジェダイの掟に反しており、ダークサイドに転落する瞬間だ。