ダースモールについて。

ナブー封鎖事件でジェダイは重大な疑問に直面しました。千年前に滅ぼした筈のシスが突如、ジェダイの前に姿を現したからです。その根拠が赤いライトセーバーを使っていたことです。ヨーダとメイスはクワイガンの葬儀でパルパティーンの前でひそひそ会話します。

“シスは師と弟子、組んで動く。それ以上、以下でもなく。”

シディアス卿は元老院議長選出という成功と引き換えにジェダイに対してシスの存在を勘づかれる代償を払うのです。ナブーに到着したジェダイ評議会はモールの遺体とシスのライトセーバーを回収、調査しました。勿論ダースモールという名前を知りません。しかし、クローンウォーズシーズン3でダースモールが生きていたことが判明します。ジェダイはナブーで下半身しか回収していなかったことになります。つまり、モール卿はライトセーバーを握り、上半身だけでアウター リムをさまよっていた。（ちなみにシスインフルトレーターはシディアスが使うようになる）

後にドゥークーの弟子となったサバージオプレスが、ドゥークーに裏切られた後、マザータルジンの助けでモールと遭遇します。一方サバージオプレスの存在に気付いたジェダイは、ナブーでオビワンが殺したシスだと誤解します。ダースモールの名前と故郷がダソミアであることを知っていたのです。（故郷はイリドニアという説もある）

オビワンの調査により、サバージがナイトブラザーというナイトシスターの従者であったことが判明します。しかしモールにダースの称号を与えたマスターが存在する証拠は得られませんでした。

そしてオビワンは復讐を誓うモールと再会しますが決着は付きません。

退却したモールとサバージは中立惑星マンダロアでデスウォッチと手を組み、勢力を拡大します（シャドウコレクティブ）。これをジェダイからパルパティーンとして聞いたシディアス卿は焦ります。死んだ筈のかつての弟子の存在に驚き、自分の計画に支障をきたすと警戒します。中立惑星は本来計画において厄介であり、何よりシディアス卿の正体をモールは知っています!!

そこでシディアス卿は自らマンダロアに赴き、権力を掌握していたモールとサバージを始末します。モールは生かしておきました。誰かに自分の正体を暴いたか、聞き出すためです。こうしてモール卿は本当に忠誠を尽くすべきなのはシディアス卿だと悟るのです。しかし、シディアスはモールをもはやシスと見なしていませんでした。新しい弟子ヴェイダー がいるからです。

そこでモールを犯罪組織クリムゾン・ドーンの首領になるように手配します。シディアスはモールを操ってクリムゾン・ドーンを陰から支配、帝国の益になるようにしたかったのです。思惑通り、モールはクリムゾン・ドーンを束ねます。シスの教義を犯罪組織内で使わせたのです。

モールは、シディアスの師匠が実在していた事実を知りません。シディアスはプレイガスとモールが対面する事を警戒していました。プレイガスがモールを使ってシディアスを裏切る事は容易に実行可能だからです。

シディアスの訓練は過酷なものでしたが、ほとんどドロイドが行いました。暗殺や戦闘訓練、情報収集工作等に特化したシスとして鍛えられ、シスの計画は教えません。従ってモールが、シディアス＝パルパティーンである事を知っていても、シスの計画に支障をきたすほど厄介な存在になる事はありませんでした。これはプレイガスの指示によります。