オーダー66について。

EP3を初めてご覧になったとき、パルパティーンによるジェダイ粛正シーンは衝撃的だったと思います。なぜ上官のジェダイと深い信頼関係にあったと思われるクローン兵が突如、裏切ったのか疑問に感じたことでしょう。ルーカスフィルムはその疑問に答える形でクローンウォーズの製作に着手したと言っても過言ではありません。それはシーズン4におけるアンバラ奪還作戦で描かれています。

スカイウォーカー将軍率いる501大隊は共和国軍が有利に戦う上で重要となるアンバラ星で戦います。しかし、恐れを知らぬ英雄と唄われたスカイウォーカーが途中コルサントのパルパティーンに呼び戻されます。その代わりに
ジェダイマスターのクレル将軍が501大隊を率いることになります。噂通り、上官として厳格なため、不満を漏らす兵士も現れるようになります。スカイウォーカーの戦略が優れすぎていたという見方もありますが、クレルの無謀な作戦に失望したことが要因でしょう。実際、クレルはクローントルーパーをドロイド同様の兵士と見なしていました。

結果として多くのクローン兵士が戦死します。生き残ったクローントルーパーはクレルに黙って自分たちで作戦を立案します。スカイウォーカーの少年時代の伝説を真似したのです。つまりドロイドの司令塔を破壊し、敵の通信と物資の補給を遮断しようとしました。

犠牲を伴いましたがこの作戦は成功します。しかし、これに勘付いたクレルは命令に従わなかった容疑でこの作戦に参加したクローン兵士を拘留、軍法会議にかけることを決めます。これに触発され、後に続く兵士が出てくることを懸念したクレルは上官として銃殺刑を実行させようとします。結局、銃殺刑は実行されませんでした。その後、クレルが“敵兵がクローンのアーマーを着て襲ってきたので阻止せよ”と命令します。そして戦いましたが、敵兵もクローンだと501大隊は気付きます。つまりクレルは双方に同じ命令を発令して、同士討ちさせたのです。これに激怒したクローン兵たちはクレルの指揮権をはく奪させることを決めます。そしてクレルは拘留されます。その後、クレルは処刑されます。

このようにクローンと信頼関係を築けなったジェダイは実際に存在していたのです。また、戦争が始まるまで平和ボケしていたジェダイには兵士を率いる統率力がありませんでした。

CISのドゥークー伯爵が元ジェダイということもあり、クローン兵士の間でこんな噂が囁かれます。

“ジェダイがこの戦争を長引かせているのではないか？俺たちはただ、共和国を軍国化するために利用させられているのではないか？ジェダイが戦争を続ける限り、また多くの仲間が死んでいくことに我慢できるか？”

こうして、不満をもったクローン兵たちは、オーダー66を素直に実行します。

“どうやら、コルサントで4人のジェダイが最高司令官を殺害しようとしたらしい。パルパティーンは反逆罪としてすべてのジェダイの殺害を命じられた。この戦争はジェダイとドゥークーによって画策されていたらしい！”