ジェダイ騎士団は世間から離れて、独自の規則、ルールに従い、フォースに忠誠を誓っていました。評議会はフォースの教条主義を採択して、フォースのライトサイドの発展、繁栄を謳歌していました。クローン戦争が始まるまでは。
慈しんだ光を汚した戦争は 騎士団の内部でフォースへの不信感を増大させ、一心同体が弱体化していきました。その代わりに戦争を早く終わらせることに固執して、
権力への飢え、力を失うことの怖れが芽生えます。なかなか、終わらない、勝てない戦争に失望していたジェダイはテンプルに帰ることを諦め、正義の守護者としての方向性を失い、道徳概念が崩壊していきます。
マスターヨーダが唱えたようにダークサイドの雲が浸透して、敵の実態が把握できないようになったのです。かつてヨーダの弟子だったドゥークーを失ったことも要因です。
戦争に負けたことを認めれば、聖堂にいつでも歓迎すると懇願していたぐらいです。しかし、ドゥークーはシディアスに忠誠を誓い、無視し続けました。長い間、ジェダイマスターであったにも関わらず、シスに選ばれた、他のジェダイに対する優越感が強かったのです。どのジェダイにも勝る力への誘惑です。ダークサイドはどんなに頑固な者も誘惑する力があることをヨーダは悟ります。
ドゥークーはライトサイドの力は周りと共有して、意味を成すことに不満を持っていたのです。
シスのように選ばれた二人に力を集中させることがフォースの本来あるべき姿だと考えていました。しかし、裏切りを推奨するルールオブトゥーは理解できませんでした。
それと、クワイガンを失ったこともダークサイドの浸透を招いた要因です。
クワイガンはジェダイ騎士団の教条主義を批判していました。フォースを学ぶ場ではなく、プログラムされる場が聖堂であることを嘆いていました。だから、弟子のオビワンを様々な惑星に連れて行きます。しかし、オビワンには評議会に楯つくクワイガンの姿勢に疑問を持つようになります。評議会の命令を淡々をこなす方が聖堂内で出世することをなんとなく解っていたのです。
騎士団が提唱する『フォースにバランスをもたらす者』がアナキンだとクワイガンは認めて訓練すれば、ジェダイが直面する何らかの危機を回避して、シスの実態を暴けると確信していました。
しかし、シスによって亡くなります。答えを導く寸前で死んだことは本当に無念だったでしょう。
オビワンの庇護のもとでアナキンは騎士団への疑問、不満をパルパティーンにぶつけます。現実世界とフォースの世界の狭間で葛藤するアナキンはパルパティーンの助言に強く共感します。
これがダースヴェイダーという作品を創るシディアスの計画です。
元老院から様々な特権を与えられ、身分を保障されるジェダイはシディアスにとって、愚か者でしかありませんでした。評議員でさえも。
物騒な世界の中では立派で気高くても、現実の厳しさにはフォース無くして、無力です。
マスターに従っていれば生きていけるという愚かさが根底にあるのです。
この愚か者を操るのは、目の前でさえもシディアスにとっては簡単でした。
だから、マスターを裏切る腹黒さを持ったジェダイがシスにとって相応しいのです。
事実、ケイナンはデパビラバを裏切ってオーダー66を回避しました。
このマスターを敬いながら裏切る冷徹さがシスのルールの根底にあるのです。
パルパティーンがプレイガスを裏切ったように。
そして、アナキンがオビワンを裏切ることを楽しみにしていました