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注目

デススター建造長期化に腹立つ皇帝

ゲイレン・アーソのせいでデススター完成は遠のいていました。 実は技術的な問題でなく、人為的な問題だったのです。 皇帝の不満はターキンに向けられ、ターキンの不満はクレニック長官に向けられる。 皇帝はデススターの実態が暴かれる事を恐れていた。 デススターほどの巨大な機密体制を長期間維持するのは、困難だったのです。 惑星を丸ごと破壊するような大がかりな宇宙ステーションだから、関わる資源も人員も膨大です。元老院は勘づいていた。 クレニックは機密をなんとしても維持することに神経を尖らせた。 ターキンに警告されます、皇帝の忍耐の限界。 デススターの機密に違法にアクセスしたISBのデドラ・ミーロが浮かびます。 どうやらISBの重要ターゲット、アクシスの正体を突き止めた。 デススターの巨大な機密が邪魔しており、ISBは長年、アクシスを特定できなかったのです。 クレニックにとって、アクシスなどどうでもよかった。 それよりもデススターの機密が漏洩したのが許せない。徹底して隠蔽します。 しかし見方を変えれば、巨大な機密がインテリジェンス体制の弊害になっていたことを意味します。アクシス以外にも様々な問題が生じているでしょう。 デススターが破壊されない限り、解決できません。 惑星を丸ごと破壊したい皇帝の夢をかなえる筈が、帝国の足枷になっていた。 機密は小規模で細分化、短期間で効力を失う方がいい気がします。

ブラッドライン感想

いやあ、面白かった!角川文庫から出版された政治サスペンスの作品です。もちろんカノン。
買った時は意外と薄いなぁと感じましたが、上下巻とも300ページ近くあり、最近読んだファズマと文章量はあまり変わりません。ページ紙の厚さでしょうね。
読む前はモンモスマが主役でレイアが右腕として活躍するのかとぼんやり予想していました。帝国崩壊後の新共和国の知識が少ないのでイメージが掴みにくかったんです。プリクエルや銀河大戦時の頃よりも、ジェダイの帰還からフォースの覚醒までのカノンについては
勉強不足でした。
新共和国の元老院についてやレジスタンス、ファーストオーダーの誕生の
背景についてです。
そこでこのブラッドラインは最適かつ一番有益な作品です。

モンモスマが議長を務め終えた後、元老院はまた堕落してしまいます。残念ですが、パルパティーンの強権政治が押さえつけ過ぎた代償かもしれませんね。仕方ない。新共和国の国益について高潔な議論をするのではなく、セントリスト党、ポピュリスト党の派閥争いで私腹を肥やす議会の実態が露呈しています。それを変えるなんて容易くできない。
政治って難しいですね。
ポピュリスト党のレイアはセントリスト党のランサムカスタルフォ議員と共に犯罪カルテルの実態を調査していくわけですが、若いカスタルフォはレイアに失礼なことを言ったりして、あまり良好な滑り出しではなかったですが、段々と打ち解けていきます。
レイアは自分の出生について秘密を持っているわけですが、もちろん誰にも言っていません。知っているのはルークとハンソロぐらいです。そのまま死ぬまで封印出来ているつもりでも証拠があったんです。レイアの政敵はレイアを失脚させるためにそれを利用します。レイアの父親はダースヴェイダーだと。それを知ったレイアとカスタルフォの運命は?レイアの政治生命は?

展開が早く、つくりが巧妙な人間関係、あらすじは読んでいてかなり面白いです。これはカノン構築の成果ですよ。誰もが既存の知識としてレイアとルークはヴェイダーの子供って知っている訳ですが、その過程を掘り下げて、銀河の世間は元老院議員レイアオーガナの親を知っているか?
オーガナの物的証拠もオルデラン破壊と共に本当に消えたか?レイアは周りに嘘をついていたことをどう思っていたか?ダースヴェイダー=アナキンだと世間はどう知るか?レイアは兄がルークだとエンドアで知った時の気持ちは?ダースヴェイダーは娘のレイアを尋問してしまった事を後悔しているか?ダースヴェイダーの血筋が残っている事を世間はどう捉えるか?
などの要素を最大限考慮した作品です。
なんとローグワンのデススター計画や小説ファズマのブレンドル・ハックス将軍について仄めかす内容もあります!

レジェンズ作品ではかなり昔の時点でレイアの父が世間で明らかになる内容を作品化していますが、そのカノン構築で”足かせ”な点を再構成されています。
文章が複雑でも読みやすく、さすがベテランの富永氏の翻訳だなぁと感激しました。

そしてあとがきには来年4月にダースプレイガスの出版に向け翻訳中だと記されています!
とても楽しみですね!

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