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注目

デススター建造長期化に腹立つ皇帝

ゲイレン・アーソのせいでデススター完成は遠のいていました。 実は技術的な問題でなく、人為的な問題だったのです。 皇帝の不満はターキンに向けられ、ターキンの不満はクレニック長官に向けられる。 皇帝はデススターの実態が暴かれる事を恐れていた。 デススターほどの巨大な機密体制を長期間維持するのは、困難だったのです。 惑星を丸ごと破壊するような大がかりな宇宙ステーションだから、関わる資源も人員も膨大です。元老院は勘づいていた。 クレニックは機密をなんとしても維持することに神経を尖らせた。 ターキンに警告されます、皇帝の忍耐の限界。 デススターの機密に違法にアクセスしたISBのデドラ・ミーロが浮かびます。 どうやらISBの重要ターゲット、アクシスの正体を突き止めた。 デススターの巨大な機密が邪魔しており、ISBは長年、アクシスを特定できなかったのです。 クレニックにとって、アクシスなどどうでもよかった。 それよりもデススターの機密が漏洩したのが許せない。徹底して隠蔽します。 しかし見方を変えれば、巨大な機密がインテリジェンス体制の弊害になっていたことを意味します。アクシス以外にも様々な問題が生じているでしょう。 デススターが破壊されない限り、解決できません。 惑星を丸ごと破壊したい皇帝の夢をかなえる筈が、帝国の足枷になっていた。 機密は小規模で細分化、短期間で効力を失う方がいい気がします。

J・ルシーノ氏とカノン

周知の通り、カノン体制が発足して5年以上が経過しました。スターウォーズというプラットフォームを構築する上で、数多くの作品の設定が矛盾なく統合されています。かつては作品ごと、作家やクリエイターによって勝手に設定が展開、全体的に統合されない事態になっていました。フィローニ監督はこれを教訓にしたと言えます。


第一弾、劇場版クローンウォーズを公開しました。この”正当な公式”の作品により、ルーカスフィルムがSW関連作品を統括、集約する事になります。”正当な公式”の権限を強化したのです。これまで多くの作家やクリエイターが考案した設定やストーリーをルーカスフィルムが再構築します。公式に採用される基準を設ける事により、作品を創作する上で一定の目安になります。

第二弾、ルーカスフィルム・ストーリーグループを立ち上げます。この少数精鋭の人々が独占的に主導する事になります。彼ら主導の下、クローンウォーズをアニメシリーズとして長期的に公開していきました。長期的に続く事により、採用基準がより明確になります。ストーリーグループは少数精鋭ですから、大人数で分散して進めるより、格段に効率よく統合され、全体的に洗練されます。カノンの始まりです。

第三弾、フォースの覚醒の公開により、実写の劇場版制作を本格化していきます。クローンウォーズによりストーリーグループの機能が実証され、更に権限を強化させます。実写の劇場版が強力な骨組みとして製作され、そこから矛盾なく派生作品が展開されます。フィローニ監督の思惑通り、”正当な公式”になったのです。 

ローグワンの公開により、複雑極めたデススター開発史すなわちプリクエルとオリジナルの間に大胆にメスを入れました。権限を握るストーリーグループ主導の下、全体的、包括的な作業が可能になりました。全ての作品により、設定とストーリーが統一され、洗練されます。完成度が高く明快になります。

第四弾、ディズニープラス配信を開始します。

プラットフォームとしての成熟度が高くなるにつれ、容易に実写作品を配信していきます。ファンなら誰もが望む映像の数々(サルラックの中のボバフェット等)を実際に制作する事で、プラットフォーム全体の細かな要素を補完、完成度を更に高めます。




このような経緯を考慮すると、ルシーノ氏の作品は残念ながらカノンの基準に見合いませんでした。

彼はレジェンズの作品において、複数の作品を統括する試みは持っていました。しかしルーカスフィルムの外の作家ですから、”正当な公式”の権限は行使できません。

ルシーノ氏の作品は、緻密なストーリーで読者を大変満足させていましたが、ルーカスフィルムが打ち出したプラットフォームの構築において不都合な側面があったのでしょう。

ローグワン公開時にルシーノ氏は「カタリスト」を執筆しましたが、以前のルシーノ作品とは違い独創性に欠けていました。執筆段階からストーリーグループの横槍が入る体制に我慢できなかったと思われます。

ルシーノ氏の復帰を望みたいですが、カノンがプラットフォームとして続く以上、我慢しなくてはいけないのかもしれません。



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