注目
バッドバッチ S2 第十四話 感想(ネタバレ注意)
○クローンウォーズ計画の誤算
皇帝はモフ・ターキンにクローン戦争の戦後処理を命じていました。
ターキンは配下の者を使っています。ランパードの次は、ドクターヘムロックです。ランパードの後任の地位ではありませんが、戦後処理に役立つ人材です。
銀河全域で高齢化を迎えるクローンたち、皇帝の発言に不満を持つクローン、アウターリムで活発化する反乱分子、防衛徴兵法案の成立に伴う反発。
これらをサミットで議論します。ドクターヘムロックに発言させます。
しかしターキンは発言しないでしょう。表向きには関与しません。
このサミットでは、おそらくクローン戦争の誤算について検証すべきです。
クローン兵を生産しすぎた事です。
共和国と分離主義が熾烈な戦いを繰り広げたクローン戦争のメカニズムでは、兵器とクローン兵、ドロイド兵が理論上無制限に生産される仕組みでした。
一方がどれだけ力を増しても、もう一方も力を増す。従って何方かが有利になる事はなく、戦争は続いてしまう。必死に戦えば戦うほど、泥沼化長期化に陥ります。つまり戦争を終わらせる事は事実上不可能だった。
結果として、強力な兵器産業と軍部が誕生します。
ジェダイを粛正する事で戦争を終わらした皇帝は、賞賛されます。皇帝は、戦後も軍部を解散せずに、戦時中の体制を維持しました。
しかしクローン兵の購入、生産は終了します。代わりに皇帝はストームトルーパー計画を始動させ、徴兵制に移行させます。
ターキンにやらせても、思う様にスムーズに移行できない。クローン兵は「生きた」製品だからです。面倒で厄介です。これはクローンウォーズ計画の誤算です。
共和国が勝つ為に必死に力を増せば増すほど、帝国にツケが回ってくる。
皇帝はジェダイを倒す事と共和国を帝国に再編する事に全能力を注ぎましたが、戦後のクローンの処理など想定外の事まで考えが及ばなかった様です。
しかしながら、一方の分離主義を構成した兵士はドロイドなので、シャットダウンさせれば面倒な事にはなりません。
もう一つ、皇帝にとって想定外の事がありました。
生き残った分離主義が、反乱分子に加勢してしまったのです。共和国同様に分離主義も力を増せば増すほど、反乱分子に有利になります。
クローン戦争の後始末は、帝国の課題です。破壊した者の義務です。
皇帝とターキンは、この状況を打開できる者がいないかサミットの場で配下の者を競わせます。ドクターヘムロックがどのような策を講じているか、皇帝は興味をそそられます。ターキンは、ヘムレックの手柄を奪う気でしょう。
個人的な推測ですが、ヘムロックはクローンのみに効果がある化学兵器でも研究している気がします。クローンの老化を止める名目ですが、実際はクローンの老化を早める化学兵器です。
※クローンウォーズ シーズン6で、全てのクローントルーパーはワクチンを接種します。これもおそらく化学部門にいたヘムロックが関与しているかもしれない。