スキップしてメイン コンテンツに移動

注目

スノークはしっかり睡眠をとれる

皇帝は毎晩怯えていました。独裁者の悩みです。 自身の座を奪う為に誰かに生きの根を止められないか警戒していたのです。 ヴェイダー卿に造反者を処刑させていましたが、不十分でした。 共和国の頃の二重生活に続き、十分な睡眠をとれません。 体制維持のために皇帝の身の安全が重要であり、裏切りを事前に把握する必要がある。銀河一孤独です。 こうした現象は、帝国の構造が中央集権であり、皇帝に依存している独裁体制だからです。 皇帝は日々、熾烈な権力闘争や派閥争いを行い、多くの人間を欺いた。 皇帝は絶対的な力を求めていたが、自身の疲弊は深刻。 独裁者として弱みは吐けないのです。 権力闘争や派閥争いから解放され、十分な睡眠休養をとりたかった。 これは帝国の構造から生じる欠陥であり、皇帝一人に依存するリスクが露呈していた。人間である以上、絶対的な独裁者でない。皇帝の安全と能力は、帝国の体制に直結している。 ファーストオーダーは、こうした欠陥を克服する試みだ。 独裁者不在でも機能できる体制は、独裁者一人に依存しない帝国を意味する。中央集権を明確に否定、権力闘争や派閥争いから解放され、十分な睡眠休養をもたらす。 スノークはあらゆる権限を意図的に参謀に分散、権力の維持から解放され、ゆとりを得られる。疲弊しないのだ。参謀に弱みを吐ける。 露骨に言えば、飾りだ。これが独裁者に依存しない体制である。 この際、脆弱なスノークで構わない。十分に睡眠をとらせる事は戦略的に正しい。その分、参謀が柔軟に機能してくれる。参謀任せで結構なのだ。 従って、誰かに生きの根を止められないか警戒する事はない。 カイロレンに処刑させる必要はない。 先進的な次世代の帝国だ。体制維持に投入するコストを大幅に削減できる。 恐怖で支配、体制維持するのは終わったのだ。

ファイナルオーダー失敗の本質

シスエターナルが実行させたファーストオーダー計画の侵攻作戦は、強かで入念な準備により、事実上成功しました。帝国の復活はありえないとされていた銀河全域に軍を侵攻させ、新共和国の不意を突いたのです。

 

しかし、侵攻作戦には成功したもの、その後の体制維持は容易ではありません。後方支援や兵站補給など莫大な資源が必要な筈ですが、実は無かったのです。銀河全域を怒らせ、リスクのある軍事作戦を強行しても、その後の銀河統治については準備不足だった。侵攻作戦を成功させる事に必死でも、その後のプランが欠如していました。

 

そんなファーストオーダーにとって、シスエターナルの援軍ファイナル・オーダーは喉から手が出るほど欲しがっていた。ジストン級スターデストロイヤーを銀河全域の急所に展開させて、惑星破壊の火力で射程に収める。疲弊したファーストオーダーを援護するだけでなく、その後の銀河統治、体制維持を確かにする上で重要です。

 

しかし失敗した。ファーストオーダー内のスパイ、ハックス将軍の情報漏洩が指摘されやすいですが、個人的にファーストオーダー計画の構造的欠陥、弱点が綺麗に露呈した為だと思います。

 

ファーストオーダー計画は、軍縮と銀河停戦の最中に考案、実行されました。水面下で行われ、低コストで徹底した効率化に基づきます。帝国の反省に基づき、軍事戦略自体を主体に置き、権力闘争を極力省き、独裁の国家運営に要するコストを大幅に削減しました。

少ない兵力をいかに効果的に運用するか徹底していたのです。

 

帝国絶世期を経験した銀河市民は、ファーストオーダーの軍備や規模が小規模である事に気付かなかったので、再び恐怖で抑え込まれます。効率的に支配されてしまったのです。

 

しかしファイナル・オーダーは来なかったので、ファーストオーダーは危機的状況に置かれます。疲弊は増し、士気も低下していきます。少ない兵力を効率的に効果的に運用していたのが、全部裏目に出ます。敵が少ない兵力でも本気で反撃してきたら、容易に負けてしまいます。体制維持には向かないのです。銀河市民を恐怖で抑え込んだつもりでも、実際の兵力が弱いことがバレたら、反乱活動の好機になります。効率化の徹底や効率化の追求は、結果的に脆弱化の温床になりました。

強硬な侵攻作戦で銀河を怒らせたツケとも言えます。この時、銀河を怒らせたリスクをファーストオーダーの若手は初めて理解します。

 

 

 

これはシスエターナルが思い描く最悪のシナリオです。

ファーストオーダーは水面下で準備していた計画であったので、ファーストオーダー全体の兵力の実情はトップシークレットの筈でした。

スノーク亡き後、カイロレンがファーストオーダーを統合していく過程で、内部から兵力の弱さが共有されていったのです。

スノークは内部の人員にさえも実際の兵力の規模を隠す為に、周到に分散統治を行っていたのです。

 

スノークにファーストオーダーを統制させる際、若手の人員は騙し易かった。しかし帝国にいた経験豊富な軍人は、体制維持の難しさを理解しています。彼らなら銀河全域への侵攻なんて、リスクのある作戦には消極的でしょう。だからスノークは、ファーストオーダーを若い人材で構成していたのです。


人気の投稿