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スローンが予見した皇帝の死
スローンは大提督でありながら、帝国の体制や実態に不満を抱いていました。
体制維持と中央集権が当時の帝国の常識であり、一人で改革はできません。黙っていました。
従って、帝国を客観的に分析できる事を意味します。提督の立場上、アクセスできる機密とレポートは多いので、次世代のドクトリンを考案できる時間が与えられました。のちのファーストオーダー計画です。
スローンが考えるのは、ある意味実験的な帝国です。実行されるかは分かりませんでしたが、ユニークで価値があります。正しい事はのちに証明されます。
皇帝にも伏せていました。皇帝に進言する筈がありません。
中央集権の否定は、皇帝に権力を手放せと言うようなものだからです。
簡単に言えば、当時の帝国に対する批判です。帝国の提督として体制維持に支障をきたしてはならない。
こうして提督という立場で考案したファーストオーダー計画は、長い間温められました。スローン自身、まさか後で本当に実行できるとは思いもしなかったようです。
皇帝の死後は考えを実行できます。スローンは第二の皇帝になる事を薦められます。
しかし自身が皇帝になる事を拒否します。独裁者を否定したのです。
これはファーストオーダー計画において重要な点です。
皇帝は自身が死んだ場合に備えて策を練っていたようですが、スローンについては知らなかった。
スローンは皇帝の地位を狙うような者でないので、信頼していた。
スローンにクローン戦争の真相やヴェイダー卿の正体を教えたら、どう考えるか想像していたと思われる。
皇帝の死は、スローンの考えが正しいことを証明した。中央集権の弊害である。皇帝に依存する体制は脆弱で危険なのだ。
強固な帝国は一気に崩壊していく。ファーストオーダー計画は、その混乱の最中に水面下で実行された動きである。
スローンは皇帝の死を嘆いた。実際は好都合な展開だった。