アミダラ暗殺未遂事件の実行犯ジャンゴは、クローンウォーズ計画において重要な人物でした。
ティラナス卿に雇われ、クローントルーパーの製造に遺伝子を提供します。
多額の報酬を約束され、遺伝子操作をしない純粋なクローンのボバを息子にします。
エメリー、オメガもその過程で生み出されます。ボバ同様、遺伝子操作を施していません。
ジャンゴはカミーノ政府と長期的な契約を結び、遺伝子を提供し続ける筈でした。
クローン軍の目的が共和国に納入する事だと自覚していましたが、真の雇い主はティラナス卿です。
実はジャンゴはティラナス卿の正体を知っています。つまりドゥークー伯爵が敵である筈の共和国の軍隊の製造に関与している事を理解しているのです。
これはカミーノ人には言いません。ティラナス卿の正体を伏せていた訳です。
つまり双方の陣営に与するシスの操作を実証できる人物なのです。
ドゥークーは、アミダラ暗殺の実行にもジャンゴを雇います。
しかししくじります、困った事にジェダイが捜査に乗り出し、オビワンがカミーノに来てしまいます。こうしてジェダイと共和国にクローン軍の存在を明かした訳ですが、アミダラ暗殺事件の容疑者として、ジャンゴが連行されそうになります。
ジャンゴ自身、まずいと感じたらしく、ドゥークーのいるジオノーシスに逃れます。
オビワンは後を追い、ドロイド軍の存在にも気付きます。
ドゥークーはオビワンを捕らえ、ジャンゴについて否定します。
こうしてシスの計画は大幅に進展しました。シスが双方に与している訳ですが、同時にジェダイが双方に与している構図にもなりますね。ちなみにドゥークーは元ジェダイです。
ヨーダはこの事象や展開を探る為に、ジャンゴを確保したがっていました。
しかしジャンゴをメイスが殺害してしまいます。不可解なシスの計画をジェダイが早期に解明することは不可能になりました。
不思議な事に戦争末期、ジェダイはティラナス卿の正体を掴みます。サイフォ＝ディアスの遭難信号を受信した事に端を発します。
ドゥークーがクローン軍の製造に関与している事を解明します。
ジェダイは、双方の陣営にシスが与している事を理解し始めるようになり、ダースシディアスの捜索が進展します。
ヨーダはドゥークーの背後にシディアスがいて指示していると考えていました。その通りです。
ヨーダはパルパティーンに報告します。
ジャンゴを始末してしまいましたが、結局ジャンゴの知る事をジェダイは解明できた。
しかし時既に遅く、シディアスが把握した時点で無駄になります。
シディアスは、ジャンゴがジェダイに始末されないでジェダイの手に落ちなければ、カミーノ政府の契約が首尾よくいったと考えます。
ジャンゴはカミーノ政府に遺伝子を提供し続け、クローントルーパーの製造において、遺伝子が劣化する事はなかったからです。残念ですね。
そもそもティラナスがジャンゴをアミダラ暗殺の件でも雇ったのが悪いのです。
オビワンがジャンゴを追ってカミーノに来なかった場合、ジェダイと共和国はクローン軍の存在に気付かなかった事になります。
しかし最後の最後はティラナスに命じて、カミーノ政府からジェダイにクローン軍の存在を連絡する筈でした。一応発注者はジェダイですから。カミーノ政府は共和国に製品を納入する。
残されたボバ、オメガ、エメリーを帝国が確保できれば、ジャンゴフェットの遺伝子を再現できると思われます。しかしドクターヘムロックはボバを確保できなかったのです。
もし帝国が、生きたジャンゴを捕らえていれば、カミーノ政府と共和国の契約を帝国は引き継いだと思われます。ティポカシティが破壊される事もなかった。クローン軍が引き続き、帝国の主力であったでしょう。
ジャンゴがぼやいていた疑問は、なぜティラナスはジャンゴ自身でなくフォース感応者をクローンのオリジナルに選ばなかったかです。ミディクロリアンを全てのクローンに適用するのにカミーノ人は興味をそそられましたが、シス卿たちにとっては不都合な点が多かったようです。
