注目
デススター機密保持の教訓
帝国が莫大な資源と労力を投じた国家プロジェクト、スターダスト計画。
完成して運用段階に入るまで水面下で実行された。
想定した以上の技術的課題に直面、完成まで時間を要した。
当然、デススターに関する機密指定の期間が長期化。機密まみれになり、やがて機密指定の定義が複雑化して、情報保全体制に支障をきたします。帝国のための国家プロジェクトが帝国の弊害と化していた。デススター関連の機密は開示できず、他の作戦やプロジェクトの進行を阻む。
つまり最初からデススターほどの大規模な兵器を機密扱いするのは不可能なのだ。
結局、デススターは反乱軍に破壊され、多くの機密が解除される。
破壊は帝国の損失でありながら、情報保全体制が正常化する恩恵を得る。
おそらく帝国がスターダスト計画を検証したら、機密の定義の厳格化が欠けていたという結論に至るだろう。すなわち機密指定の期間である。
帝国内部で機密は当然、必要とされる。しかし期間が長期化すれば、さらなる機密にまみれ、収拾がつかなくなるのだ。最初から期間に制限を設ければいいのである。
そして機密自体の規模が考えられる。帝国は一本化した大規模なデススターという大砲を国力を総動員して集中的に建造した。巨大な機密だったのである。当然、守るのに多大な労力を要すので、疲弊する。デススターは情報保全の負担だった。帝国の負担だった。
負担を軽減するには、一本化せず、分散化と細分化が求められるだろう。
機密指定期間の制限、一本化しない分散化と細分化。
当時の帝国のドクトリンとは相反する。すなわちスターダスト計画のあり方を根本から否定するのだ。帝国は第二デススターの建造に着手するが、克服できていない。
帝国崩壊後のファーストオーダー計画は、スターダストを教訓に根本から帝国を再定義した。
すなわちファーストオーダー自体を水面下で気付かれずに実行する魂胆だ。
デススターのようにコストのかかる兵器に代わり、低コストで効率的に運用できるテクノロジーが次々に誕生する。機密指定期間の制限に拍車をかける。
ファーストオーダーの統治は分散化しており、国力と資源を分散、巨大な機密は構造上生じない。
何より、情報保全体制が健全化している。 新共和国に気付かれないように、インテリジェンス活動を活発化できる。