ジオノーシスの戦いで共和国は勝利しましたが、CISは銀河全域に膨れ上がり、クローン兵は多くの戦場に送られました。初段階ではカミーノからクローン兵が送られましたが、戦いがエスカレートしてくると軍の統合系統化により共和国軍司令部のあるコルサントから効率的に送られるようになります。これにより3年に渡ってCISをコアの惑星から力ずくで追い払い、実に優秀で強靭な共和国軍の中枢が形成されるのです。共和国軍最高司令官であるパルパティーンが戦勝を国民に約束した成果です。
はっきりいって、コアを支配できたなら、CISに勝ち目などありません。それでもCISは降伏せずにアウターリムに逃げていきました。もしかしたら、共和国クローン情報部はドゥークー伯爵、グリーバス将軍、分離主義勢力のリーダーたちの居場所を正確に掴んでいたかもしれません。そして戦争犯罪人としてコルサントの法廷で裁けるのです。
しかし、戦争の初期からそのような諜報活動についてあまり公にされませんでした。
公にすれば貴重な情報源に危険が及ぶかもしれませんが、本当の理由は戦争を終わらしたくない元老院議員たちの思惑があったためです。戦争が長引く限り軍需産業からの賄賂が転がってくるからです。つまり諜報活動の管轄であるパルパティーンの元老院オフィスは情報部の報告をあまり重視したくなかったのです。表向きには戦争の終結を公約に掲げていましたが、裏で戦争を長引かせて非常時にすることで、急速に権力を獲得したかったのです。表向きには戦いやすい国家にするために、中央集権で議論の手間を省いて即行動できるよう、元老院がもつ権限を議長が渋々もらっていたことになります。
しかし情報部がリーダーたちの居場所を掴んでいるのは事実です。もしジェダイ評議会に報告されたら戦争は簡単に終結するでしょう。
それを避けるためにパルパティーンはシディアスとしてティラナスに密告します。
“情報部がそなたとグリーバスの居場所を掴んだ。間もなくジェダイ率いる共和国軍がコルサントから派遣されるように手配する。無駄になるように別の場所に引き上げろ。”
“情報部が掴んだ場所は、そなたに指示した場所と一致していて確かなのは事実だ。ジェダイ評議会が戦争終結のために知りたがる筈だ。”
“情報部と評議会との間は密かに余のオフィスが介入しているわけだから、情報部の報告だと嘘ついて間違った情報を評議会に流すことも可能だ。”
これならいくら優秀なクローン情報部もシディアス卿にコントロールされ、骨抜きでしょう。そして3年後、パルパティーンはアナキンに正直にグリーバスの居場所を教えます。
ちなみにこの報告は情報部が掴む前にシディアスがグリーバスに命じた居場所です。その為、アナキンから聞いたメイス・ウィンドウは当然疑問に思うわけです。
“なぜ議長はいきなり知ることが出来たのだ？”
